歯が欠けてぎざぎざするということで来院されました。
確かに歯の一部が欠けています。
さらにむし歯ができているように見えます。
構造的に薄くなる部分もセラミックで被いますので
ほとんどかぶせるような形になります。
むし歯の部分がしっかり取れたかと思いきや
よく見てみると残っていることがあります。
最後は手の感覚が頼りです。
まだ残っていました。
しっかりと取り残さないようにします。
8倍の拡大視野にて作業しています。
なんとか取り終わりました。
30分ほどかかりました。
マイクロスコープをのぞきながらむし歯を取る度に、
思うのですがむし歯をしっかりと取るのは大変時間がかかります。
そのため、しっかりとむし歯を取りきるために1時間の予約を基本としています。
温存できるエナメル質の部分は極力温存する設計で削っています。
その方が歯を長持ちさせることができますので。
セラミックのかぶせものを接着しました。
前後で比べてみましょう。
しっかりと補強ができたかと思います。
削った翌日に完成というのも
仮どめが取れたり、角が舌やほっぺたに当たったり、再感染の可能性などを考えると
メリットですね。
さて、この方の場合は一つ手前の歯の治療がこれから必要になります。
そして、治療が終わったら唾液の精密検査を行い
う蝕リスク判定の予定です。
これまでの治療の跡からう蝕菌が非常に多い可能性が高いので、
繰り返しの危険性が高ければう蝕菌の除菌を行い、
リスクを下げる治療をしてフィニッシュとなります。