当院の治療例(Before&after)集
セラミック治療のよくある例 その31 食べ物がはさまる歯を修復したケース
奥歯に食べ物がはさまるということで治療を行いました。
つめものの一部が欠けています。
この歯は、樹脂と金属が混在しています。
樹脂の欠けた部分にすきまができてしまい、食べ物が挟まるようになったようです。
樹脂は強度的にやや落ちるので今回はセラミックで治療することになりました。
この金属、アマルガム合金という金属です。
30年ほど前はスタンダードに使用されていた保険給付金属です。
体積比1−3%(重量比50%)の水銀を含む水銀化合物です。
この金属を削る際は、注意が必要です。
まず、切削金属を口の中に散らさないこと。
散らした場合、飲み込んで腸内でメチル化される可能性があり、
メチル水銀へと変化します。
なんらかの神経障害やミネラル輸送障害をひき起こす可能性が生じます。
不調が出たとしてその原因を探るのは、今一般に普及している医療(病院やクリニック)では非常に困難です。
さんざん検査をしたあげく、よくわからないということになるでしょう。
また、切削時に生じる気化水銀への対策も必要です。
切削時は息を止めてもらうことも大切です。
他にも注意点がたくさんありますが、これ以上は自粛します。
アマルガム合金の除去は細心の注意が必要です。
さて、アマルガム合金を除去しました。
マイクロスコープ下で拡大して確認します。
あとは形を整えていきます。
削り終わりました。
削って露出した象牙質を保護するためのコーティングをしていきます。
このように歯を守る処置が大切です。
保険給付治療の銀歯治療には、象牙質を守るためのコーティング治療は給付の対象外です。
つまり、できません。
だから、装着した後にしみることがあるのです。
歯をスキャンしてセラミックを作ります。
今回は削った翌日に装着することができました。
仮どめの期間をできる限り短くすることで、歯の表面への感染や汚染を最小限にすることが可能です。
エナメル質を処理して、接着処理を進めます。
セラミックを装着しました。
遠目から見るとこんな感じです。
遠目といっても肉眼の5倍の拡大視野なんですけどネ。
前後で比較してみましょう。
これで治療は完了です。
銀歯がとれた、銀歯がとがっている、銀歯のすきまから変な味がする、
銀歯の段差が気になる、銀歯にものがつまるという方は、
早めに見直されることをおすすめします。