当院の治療例(Before&after)集
セラミック治療のよくある例 その18 銀歯を白くしたい
ご無沙汰しております。
週末は高濃度ビタミンC学会やCGFシンポジウム、新しい診療室の開設等で
ちょっとブログを書く時間がなかなかとれずにおりました。
再開します。
銀歯を白くしたいという方です。
とくに銀歯と歯との間に隙間がありまでしたが、
見た目を白くしたいというご要望でした。
この歯です。
確かに前から5番目の部分に金属で修復された跡があります。
保険治療では一般的に行われる12%パラジウム合金を使ったインレーです。
金属を外してやりかえていく場合は、かみ合わせのチェックがマストです。
赤い部分が相手の歯(上の歯)とコンタクトする部分です。
麻酔して金属を外しています。
金属を削ると、削りカスが飛び散り、場合によっては歯ぐきに刺さります。
拡大視野でこれをみると、非常に危険な感じがします。
なにが危険かといいますと、金属アレルギ—のスイッチを押しかねないということです。
ラバーダムというゴムのシートで隔離して治療を行った方がいいと思います。
一般的にどれぐらいこの操作がされているかわかりませんが、
歯科医師の良心にかかっている操作の一つです。
ちなみにラバーダムシートは、国内ではあまり売れてないのだとか。
当院では、消費量が多いので国内で手に入る製品と同じもののお得版を大量に輸入していたという経緯があります。
金属が外れてきました。
外れた金属の内面を観察するのが非常に大事です。
内面にセメントといわれるくっつける素材が残っているかどうかを見ています。
残っていなければ、漏洩してますので細菌が入ってきているということです。
今回は、漏洩していました!
その後、形を整えていきまして、
スキャンして、その場で機械で削り出し、
微調整を加えてくっつける(接着する)と
こんな感じの仕上がりになります。
治療前後で比較するとこんな感じです。
このように、1本だけの治療でもだいぶ印象が変わります。
この接着操作というのはなかなか難しくて、
接着阻害因子の除去をしっかりと行うことが大事になってきます。
すなわち、歯の表面の唾液タンパク除去、湿度コントロール、その他の汚染物質をどのようにコントロールするかということです。
肉眼での処置は難しく、
最低でも5倍、理想的には8倍の拡大視野が必要ではないかといつも思います。