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院長のとっておきの話 その32 お子さんのいびき、見過ごしていませんか?専門家が明かす、睡眠が脳と心に与える4つの意外な影響

すやすやと眠るお子さんの寝顔を見ていると、ふと大きないびきが聞こえてくる。「成長の一環かな?」と微笑ましく思う一方で、「もしかして、何か問題があるのかしら?」と不安に感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。

確かに、子どものいびきの一部は正常なものです。しかし、近年の科学研究では、習慣的ないびきやその他の睡眠の問題が、単に子どもを疲れさせるだけでなく、脳の発達や心の健康に、驚くほど深く、そして意外な影響を与えることが明らかになってきました。

この記事では、保護者の皆様が知っておくべき、睡眠に関する最新研究から見えてきた4つの重要な発見をご紹介します。

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1. 「ただのいびき」が集中力低下や多動のサイン?

最新の研究によると、習慣的にいびきをかく思春期の子どもたちは、注意力や衝動性を測る認知テストにおいて、いびきをかかない子どもたちよりも著しく多くのエラーを犯すことがわかりました。

これを分かりやすく言うと、以下の2つの傾向が見られたということです。

  • 注意散漫(不作為のエラー): 注意を払い続けるのが苦手で、やるべきことを見逃してしまう。
  • 衝動的な行動(作為のエラー): 衝動を抑えるのが苦手で、やってはいけないことをしてしまう。

つまり、授業中に先生の指示を聞き逃したり(注意散漫)、質問が終わる前にうっかり答えてしまったり(衝動的な行動)といった形で現れる可能性があるのです。

この発見が示すのは、保護者が「ただのいびき」として見過ごしがちなものが、実はADHD(注意欠陥・多動性障害)のように見える行動と関連している可能性があるということです。特に思春期のお子さんの場合、いびきの原因が幼児期に多いアデノイドや扁桃腺の肥大だけではないため、注意が必要です。この時期のいびきは、別の根本的な問題を示している可能性があり、それが学業成績や行動に影響を与えているサインかもしれません。

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2. 不安の裏には「無呼吸」より「不眠」が隠れている可能性

睡眠時無呼吸症候群と不眠症を併発している子どもたちに関する研究から、意外な事実が浮かび上がりました。

研究によると、睡眠時無呼吸症候群があるかないかに関わらず、「不眠症」を抱える子どもたちは、睡眠時無呼吸症候群だけを持つ子どもたちに比べて、著しく高いレベルの不安を示したのです。

これは驚くべき発見です。つまり、子どもの不安とより強く関連しているのは、呼吸の問題そのものではなく、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるといった「不眠」の症状である可能性が高いということです。もし睡眠に問題を抱えるお子さんが過度に不安を感じているように見える場合、その原因は夜間の呼吸だけでなく、眠りそのものの質にあるのかもしれません。

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3. 逆説?不眠症を併発している子は、無呼吸の症状が「軽い」

さらに、同じ研究から非常に直感に反する事実が報告されています。

年長児(4歳以上)において、睡眠時無呼吸症候群と「不眠症」の両方を抱えている子どもは、睡眠時無呼吸症候群だけを持つ子どもよりも、閉塞性睡眠時無呼吸の重症度が「低い」ことがわかったのです。

これは逆説的と言えるでしょう。通常、2つの睡眠障害が重なれば、全体的な状態はより深刻になると考えがちです。しかし、この結果は、睡眠障害の関係性が年齢によっても異なる可能性を示唆しており、子どもの睡眠がいかに複雑であるかを物語っています。これは、お子さんの不眠の症状がどれだけ深刻に見えても、それだけで夜間の呼吸の問題の重症度を判断することはできない、ということを意味します。深刻な不眠の裏に、治療が必要な「軽度」の無呼吸が隠れている可能性もあるのです。

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4. 睡眠の問題が知能指数(IQ)に影響を及ぼす

最後に、最も深刻な影響についての研究結果です。閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の子どもたちは、そうでない子どもたちと比較して、知能指数(IQ)の各項目、特に言語性IQにおいて、有意に低いスコアを示すことが示されました。

その背景には、睡眠中の繰り返される低酸素状態や断片的な睡眠が、脳の健全な発達を妨げる可能性があると考えられています。最新の研究では、単に呼吸が止まる回数だけでなく、その際にどれだけ体内の酸素が低下するかの「深刻度」が、お子さんの認知能力とより強く関連していることが示唆されています。

これは単なる機嫌や疲労の問題ではありません。お子さんの認知的なポテンシャルそのものに関わる重大な問題です。このことからも、いびきや無呼吸などの睡眠呼吸障害が疑われる場合には、早期に専門的な評価を受けることがいかに重要であるかがわかります。

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おわりに

この記事を通して、単なるいびきが集中力の問題につながりうること、お子さんの不安が呼吸よりも不眠に根差している可能性があること、そして睡眠の質が知能の発達にまで影響を及ぼすという、驚きの事実を見てきました。

お子さんが抱える日中の課題は、もしかしたら夜の睡眠に原因があるのかもしれません。今晩、お子さんの寝息に少しだけ耳を傾けてみませんか?

もしお子さんのいびき、睡眠の質、日中の行動について少しでも気になることがあれば、小児科医や耳鼻科医、小児の睡眠に詳しい歯科医に相談することをお勧めします。

【動画で知りたい方はこちら↓】(一部読み方がおかしい部分がありますが内容は正確です)

引用)

Zhu S, Zhou Y, Lu C, Wang Z, Ma L, Niu X, Xie Y, Xia Z, Su Y, Yuan Y, Yang J, Lu R, Lv X, Hou W, Feng Y, Ren X, Shi Y. Effectiveness of the sleep apnea-specific hypoxic burden and sleep breathing impairment index in assessing cognitive impairment in children with obstructive sleep apnea. Front Pediatr. 2025 Jul 24;13:1628961. doi: 10.3389/fped.2025.1628961. PMID: 40777157; PMCID: PMC12328389

Jiang F, Li T, Huang J, Fan L, Zhou W, Le W, Zhu G. Nocturnal hypoxia moderates the relationship between rapid eye movement sleep and anxiety. BMC Psychiatry. 2025 Oct 8;25(1):952. doi: 10.1186/s12888-025-07440-9. PMID: 41063099; PMCID: PMC12506378.

Brunel, L.; Comajuan, M.; Plancoulaine, S.; Putois, B.; Lioret, J.; Thieux, M.; Coutier, L.; Franco, P.; Guyon, A. Comorbid Insomnia and Sleep Apnea Across the Pediatric Age: A Polysomnographic Study. Children 202512, 1250. https://doi.org/10.3390/children12091250

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院長紹介

院長

Tatsuya Aoyama

皆さま、こんにちは。私たちの歯科医院では、患者さま一人ひとりに寄り添い、最適な治療を提供することを目指しています。
精密な技術と設備を活用し、痛みの少ない治療を心掛けています。また、審美治療やインプラント、メインテナンス、訪問診療、抗加齢医学的栄養療法など、幅広いニーズに対応できる専門的なケアを提供しております。皆さまの笑顔を守り、健康的で美しい歯を維持するお手伝いをさせていただきます。お気軽にご相談ください。

略歴

H6年3月
宮崎県立延岡高校卒業
H12年4月
国立徳島大学 歯学部歯学科卒業
H12年5月
歯科医師免許証取得
H12-15年
インプラントセンター、予防歯科医院など3件で勤務
H15年7月
瑞の木会 ローズタウン歯科入社
H22年2月
ローズタウン歯科クリニック 継承
H31年4月
医療法人 地天泰 理事長 就任

所属

  • 日本歯周病学会(歯周病)
  • 日本口腔インプラント学会(インプラント)
  • 日本顕微鏡歯科学会(マイクロスコープ)
  • International Team for Implantology(ITI) member(インプラント)
  • 日本抗加齢医学会(アンチエイジング)
  • 日本分子状水素医学生物学会(アンチエイジング)
  • 日本アライナー矯正歯科研究会(マウスピース矯正)
  • Er-YAGレーザー臨床研究会(レーザー)
  • 日本口腔検査学会
  • 浦安市歯科医師会
  • 千葉県歯科医師会
  • 日本歯科医師会
  • 学校歯科医会

資格

歯科医師、日本抗加齢医学会専門医、ITIセクションジャパンインプラントスペシャリスト認定医