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小児歯科

子供の歯ならびが気になる 

7歳の子の歯ならびが気になるということでご相談を受けました。確かに前歯を診てみると少し曲がってはえてきています。でもチェックポイントというか我々の着眼点は歯だけでなく、別のところにも目を向けます。

例えば、奥歯の前後的な位置関係や、あごの骨自体の位置関係、そして舌がうまく使えているか?、唇の筋肉がうまく使えているか? 寝る姿勢が顔の形作りに影響していないか? 呼吸が鼻からしっかりとできているか? その他、歯ならびに影響する癖はないか? などです。このような傾向がある子は、舌の力を測ったり、血液中の酸素がどれくらい飽和して運搬されているか(SpO2)を測ったりしますが、大抵は舌の力が弱く、酸素飽和度は低いことが多いです。

酸素飽和度が低いということは、平地にいながら標高の高いところで生活しているようなものですから、勉強だけでなくスポーツをするにしても不利なところからスタートさせられているのと同じだと思います。最近では、低酸素状態に体が適応した結果遺伝子発現が起き、その結果糖の代謝に影響が起こるという報告(低酸素遺伝子と糖尿病アクセル仮説)があります。どこまで影響が及ぶのかはまだまだこれからの研究を待ちたいと思いますが、成長途中の子供達には低酸素状態がプラスに働くとは思えません。

歯に問題が起きているということは、上記の問題が起こっていることがほとんどです。歯ならびに影響している大元の原因を診ておかないと、一時的に歯ならびがきれいになったとしてもまた戻ってしまうことがあります。

浦安市でお子さんの歯ならびにもし異常が見られるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。