大事なのは終わった後だった! むし歯体質改善への道 その4
投稿日:2017年6月19日
カテゴリ:予防歯科
前回は むし歯菌が増える条件や特徴について書きました。
むし歯体質改善の道その4に進みましょう。
摂取頻度がミュータンス菌の代謝をあげるなら、
1度にたくさん摂取するという方が良さそうです。
しかし、ここには落とし穴が待っています。
なかなか簡単にはいかないんです。
歯のことだけを考えるのでしたら、それでいいんです。
でもあなたは歯のために生きているわけではないでしょう。
ここで押さえておきたいポイントはコレです!
そうです!
1度にたくさん摂取すると、
このような状態が起こります。
甘いものを食べると しあわせ〜 な感じがしますよね!
幸せ物質が脳内ででているからなのです。
しあわせ感が生じるだけならいいのですが、
実際にはあることが起こり始めます。
速やかに血糖が上がるんです!
砂糖はとくに血糖をあげます。
ご存知ですか?
血糖をあげる度合いを表した指数をGI(グリセミック指数)といいます。
GI値が高いほど血糖をあげますよという意味です。
体は血糖が高い状態になると自動調節機構(ホメオスタシス)が働きます。
インスリンというホルモンが分泌されて血糖を下げ始めます。
あなたは食べた後に眠くなっていませんか?
眠くなるのは血糖をあげる食品を食べた可能性が高いのです。
勉強にしろ仕事にしろ遊びにしろ、眠くなってしまっては効率が落ちますよね。
インスリンの作用で血糖が少しずつさがっていきました。
血糖が下がり一安心ですね。
ところが、ところが!
まだ安心できません。
血糖が下がりすぎると体は非常事態と感じます。
血糖をあげるホルモンを出します。
最初に分泌されるのがアドレナリン、ノルアドレナリンという物質です。
アドレナリンって聞いたことありますよね!
興奮するのです。
興奮して、食べたい!という衝動が生じます!
だいたいお昼ご飯前や、夕方の時間でしょうか。
その頃に興奮してる可能性が高いので、
ぐ〜っと歯と歯を合わせてしまう噛み締めや、
イライラしたりということで外に表れることがあるようですよ!
いまあなたは、お腹がすいています。
何を食べましょうか!?
ここで甘いものを食べると・・・!?
振り出しに戻りますよネ!!
実は、知らないうちにこのサイクルに入っている方がいます。
歯にむし歯を作ってしまった方は間違いなくこの糖質依存にハマっていますよ!
あなたは振り出しから一周するまで、
ほとんどホルモンによってずっとコントロールされています。
この過程は、あなたの意思では抜け出せないのです。
このサイクルから抜け出す唯一の出口はどこかおわかりになりますか?
頻度を減らして、1度に食べてしまえば確かにむし歯菌を育てることにはなりません。
しかし、糖質依存の落とし穴に入りやすいということがご理解いただけましたか?
このポイントをしっかりと押さえると、
二型糖尿病の70%を予防できると言われています。
歯科医院がたくさん増えれば増えるほど、
むし歯や歯周病が減るはずですが、現実は減っていないというのは
歯科医療者が本質を見る視点を持てていないからなんですね。
最後の方は同業の方向けにチクリと書いてみました。
あなたの口に起きた問題の背景に潜んでいるものを
しっかりと見てくれる歯科医院を探してみることをオススメします。
繰り返しの可能性を減らしていくポイントをお話します。
お困りの方はご相談下さい。
次回につづく
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