ブログ
目には目を 歯には歯を そして・・・
今日は、6月4日です。
一般的には、
6(ム)4(シ)にかけて
むし歯予防週間とされています。
おそらく、
昔ながらに
「歯みがき指導」や、
「むし歯菌をやっつけろ」という
ことがいわれていることでしょう。
さて、
「むし歯予防のコンセプト」は
どんどん変化してきているのを
ご存じでしょうか?
先日、
デンマークのツェットマン先生の講演を
聞く機会がありました。
(ツェットマン先生は
IADRという学会で
2年連続権威あるBest Reserch 賞 を受賞した
凄腕の先生です)
そこで
大変すばらしいコンセプトを
実証データを用いて説明してくれましたので
ご紹介しておきます。
そもそも
むし歯や歯周病の原因は
バクテリアが関与しています。
このバクテリアを取り除こうというコンセプトで
考えだされたのが、
ブラッシング、
すなわちプラークコントロールですね。
その後、
「歯ブラシだけでは限界がある」、
「もっと簡単にならないか」
ということで
「薬でバクテリアを取り除く」
「薬で除菌する」
というコンセプトに変わりました。
結局、
除菌してもバクテリアは
常在菌として再び定着するので、
「問題を起こす菌だけを取り除く永続的かつ確定的な方法」
とは至りませんでした。
さて、
現在のコンセプトは
どうなっているのでしょうか。
現在は、
プロバイオティクスという考えになっています。
目には目を
歯には歯を
という言葉がありますが、
プロバイオティクスは、
「バクテリアにはバクテリアを」
という発想です。
口の中に存在する
バクテリアの塊(バイオフィルム)のコントロールは、
別のバクテリアを用いて
行うという方法です。
これにより
いわゆる善玉菌と悪玉菌との比率、
バランスのコントロールを行うわけです。
具体的には、
「L ロイテリ菌」の
「トローチ」をぺろぺろ舐めたり
「オイル」垂らすといった
とても簡単な方法です。
概要だけの説明になってしまいますが、
「予防のコンセプトは変化してきていますよ」
ということをお伝えできれば
幸いです。
簡単な紹介ビデオがありますので
こちらをご覧頂くことを
お勧めします。
[youtube]http://youtu.be/39tkMgadxAg[/youtube]
尚、
ツェットマン先生は、
従来の
プラークコントロールや
プロフェッショナルな除菌に加えて、
プロバイオティクスを行うと
より効果が高くなるということを
強調されていました。
今回は
バイオフィルムの
バランスコントロールの概要
について書きましたが、
もう一つ大事な
バイオフィルムのストレスコントロール
も知っておいていただきたい考えですので
またご紹介したいと思います。