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歯と栄養

歯科で採血する理由

明けましておめでとうございます。

2014年は1月4日より診療しております。

年末からお正月にかけて、

ちょっと太ってしまったという方が多いのではないでしょうか。

私は、今年は年末から4日ほどスキー三昧でしたので、

ビールを飲んだり、ラーメンを食べたりしました。

しかし、

ハードな運動で消費されたので太るスキマはありませんでした。

 

さて、当院では採血を行う機会があります。

インプラント治療のための採血、栄養解析を行うための採血、

高濃度ビタミンC点滴のアレルギーテストのための採血など様々です。

 

その3つのうち、

今回は歯科と栄養解析に絞ってお伝えいたします。

 

上の歯と下の歯をこすりあわせる時間が長くなる

「歯ぎしり」や「くいしばり」といわれるものがあります。

歯と歯がこすれすぎて、

少しずつ削れていったり、

亀裂がはいったり、

その延長として

「しみる」

「咬むと痛い」

「歯が割れてしまう」

という状況になって

はじめてお気づきになる方が多いようです。

 

 

そのような状況になってはじめて来院される方がほとんどです。

 

 

対症療法として、

「マウスピースを作って夜間装着する」

「日常のストレスを減らす」

「歯と歯が常時接触していないか意識して、ちょっとでも離す」

が行われます。

 

 

ここまではよくある話です。

 

 

さて、ここで考え方をちょっと変えてみましょう。

 

車に例えてみます。

 

「タイヤ(歯)」に問題が頻発する場合に

 

あなたはどのように考えますか?

 

タイヤ自体の問題でしょうか?

 

顎を動かすモーター(筋肉)に問題があるのでしょうか?

 

それとも走行する道(食べ物)でしょうか?

 

燃料(食べ物)でしょうか?

 

車の構造(骨格)でしょうか?

 

運転手(自律神経系)でしょうか?

 

もしあなたがタイヤだけを見て判断すると、

「タイヤに原因がある」

と最初から判断していることになります。

 

一方で、

タイヤに問題が生じていることは「結果」である

→この原因はどこにあるのか?

→タイヤ? モーター? 燃料? 車の構造? それとも運転手?

という風に

「原因を探る視野を広げてみる」と

原因をみつける可能性は広くなるのではないでしょうか。

 

 

話を戻します。

 

 

歯と口というのは、

視野を広げてみると「人間の体の入り口」であり、

消化管の一部です。

 

食べる際には、

食べ物を小さくする「消化」として、

歯がくっついた上下の顎を動かしていますよね。

 

「はぎしり」や「くいしばり」という現象が

ヒトの体の消化管に起こった「なんらかの結果」であり、

「氷山の一角である」という視点を持つと、

「歯にカバーをつけましょう」という方法とは

アプローチの仕方が違ってくるかもしれません。

 

(この「カバーをつける」という結果に対して「マウスピースを装着する」のは対症療法であり、「はぎしり」という病名のもとに健康保険で「マウスピースの給付」が受けられます。)

 

必要な局面は確かに存在しますが、
これで原因は追求できているでしょうか?

 

また再発の可能性はいかがでしょうか?

 

この図表(吉岡秀樹先生作成)は、

「氷山の全体像」を表しています。

 

 

この図表の紫色の部分が歯科医院で表現される部分です。

一方で、下部にはその「根本的な原因」が示唆されています。

(詳細はこちらをご参照下さい。http://bit.ly/1jYdZ5L

 

 

つまり、

なぜ食事(燃料)や、自律神経系(運転手)

さらに血液検査(運転履歴)を重視するのかということを表しています

 

紫の部分のみに視点をおいた対症療法ではなく、

根本から見直すには何が必要なのか、

そこが大切だと考えています。

(このアプローチは希望者のみに行われる保険外診療です)