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顕微鏡歯科学会に参加して来ました
いつも大変混み合う土曜日をお休みいたしまして
顕微鏡歯科学会に参加して参りました。
顕微鏡と言いましても歯科用の処置に使う顕微鏡です。
実はインプラント治療だけでなくほとんど全ての処置に使えるのが顕微鏡治療でありまして、私が覗いているのがその装置です。
正確には手術用実体顕微鏡、簡単にいいますとマイクロスコープと言います。
この歯科用顕微鏡は日本での普及率は5%とか6%とか言われておりますが、
まだまだ普及が遅れているというのが実態であります。
このように、私が拡大視野でみた処置や、ポイントになる部分をカメラや動画で記録しておいて、処置後に確認していただく、情報を共有できるというのが最大の特徴です。
それで、普段からこういった治療をルーティンにされている全国の歯科医師が集う会の一つがこの学会、日本顕微鏡歯科学会です。
この学会の凄いところは、顕微鏡を用いた歯科のあらゆるジャンル(むし歯治療、歯周病、歯内療法そして外科処置まで)の診断や治療が飛び出すところであり、
拡大視野ならではの正確で精密でアドバンスな治療が網羅されるということです。
この顕微鏡を取り入れている歯科医師は、そこそこの治療でいいや!という思いをもっていないということも特筆すべきポイントです。
ちなみに、学会員は900名弱ということでして、最大数を誇る日本インプラント学会の100分の1ぐらいという状態です。
ただし! 顕微鏡治療が目指すところは、歯を最大限温存してインプラントを回避したり、歯の寿命を大きく損なうような神経を取り除く歯内療法を回避したりということを目指しています。
みなさまにとっては非常に恩恵ともいえる治療をできる限り提供するということです。
これは、米国で開業されている歯内療法専門医のレクチャーの一コマ。
この先生のメッセージはあらゆる処置を顕微鏡を介してやりましょうね!
これがどれだけ国民に寄与できるか計り知れませんよ!
顕微鏡を制するものは歯科を制しますよ!
ということでした。
初日午後は、米国の歯内療法専門医によるMTAセメントを用いた最新の歯髄温存療法について。
歯髄というのは歯の中の神経のことですが、
ある条件を順守すれば成功率は97%まで上がるということ。
つまり、神経を温存することが可能になるということです。
これが何を意味するのかと言いますと、
神経を失くした歯が過剰な力を感知するのは、正常な歯の2.5〜3倍ほど必要なため
どうしても過剰な力を避けることが遅れてしまう傾向にあるということです。
つまり、歯が割れる可能性が高まり、歯を失う可能性が高まる、生涯にわたり歯をしていくためのマイナス要因になるということです。
さらに、歯の内部構造は非常に複雑であり、歯の内部の感染が取り除けなかったり、
再感染を起こすと再度の治療が必要になります。
そのようなことを避けるという意味でも、できる限り温存できる神経は残しましょう!ということです。
今回の収穫は、当院にも置いてある手術用顕微鏡、ルーティンに使用しているラバーダム、変色しないMTA、接着技術を使用して神経を温存していくための方法を一つ学んだことです。
以前から行なってはいますが、さらに確実な方法を学びましたので今後提供して行きたいと思います。
ただ、保険での給付対象になっていませんので、自費治療になりますが対価に見合う価値は提供できると確信しております。
では、明日は二日目です。
さいなら、
さいなら、
さいなら。