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マイクロスコープ

マイクロスコープと診査診断 その3

浦安市にあるローズタウン歯科クリニック 院長青山達也です。

拡大して診ることで明らかになることがあります。

 

先日、ある方が

「他の医院で見てもらってるけど、痛みがとれないので診てほしい」と

来院されました。

 

「歯の中に穴があいている、抜かないといけないかもしれない」と

言われたそうです。

しかし、説明が腑に落ちなかったとのことでした。

 

こういう場合は、

マイクロスコープによる診査が力を発揮します。

「何がどうなっているのか?」を明確にするのです。

 

「穴がどこに、どのように開いているのか?」です。

 

その穴をみるために仮のふたを外します。

実は、この仮の蓋の方法だけでも、治療の実力が分ってしまいます。

また、中に入れてある薬の入れ方と種類を診ただけで、

いつの時代の方法で治療しているかが分ります。

 

その方の場合は、

15年以上前の情報を元にした治療をされていました。

 

ただ、この手法をとったからといって、実は前医は悪いわけではなく正しいんです。

なぜなら、日本の保険を使った歯科治療では、そのような治療の方が

真っ当だからです。

 

保険治療において、

最新の機器や、新しい手法を取り入れたりするのは、

歯科医療を提供する歯科医師のプライドに支えられているだけです。

 

経営的には、完全な赤字です。

 

30分治療しても200円と決められていては、

一般的な会社でどうやって運営をするのでしょうか。

おそらく、会社が潰れる前にそういう手法は淘汰していくでしょう。

 

しかしながら、

時代の変化を反映しない保険診療の中では、

古い手法で何もアップデートせず、昔のやり方で治療をする歯科医師の方が

真っ当です。

 

これは、国の仕組みに問題があるわけなので、

「なんで古い治療のやり方をするんですか?」というのは間違いです。

その方が真っ当なんです。

 

 

しかし、

そのような国の仕組みに準じて、昔の古い治療方法を行うことに対して、

どうしても納得できない歯科医師は、

休日を返上して技術を向上させ、時代に即した手法を取り入れ、

完全な赤字の中で、なんとか医療の水準を保っているわけです。

 

医療崩壊は、目に見えない所で既に起こっているんですね。

これについては、後述することにします。

 

話がそれましたが、

「穴がどこに開いていて、どういう問題が起こっているか」を拡大して

ご覧頂くことが、解決への糸口となります。