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精密根管治療で歯を守る
約2時間ほど時間をいただき、違和感のある歯の根の治療を行いました。事前にCTを撮影しているので根の形や細菌が潜んでいそうな場所は目星をつけてあり、どう攻略するかの戦略も立てある状況で治療開始です。
麻酔をして被せ物を外し、中の金属を外し、樹脂で外壁を作り直してようやくラバーダムというゴムをセットしての根管治療が始められます。ここまでで30分弱が経過。30分の予約であればこの段階で続きは次回ということになるのでしょうか。
根管内にマイクロスコープのフォーカスを合わせて、8倍の拡大視野にて作業を進めます。まずは、以前に詰めてあった充填材(ガッタパーチャ)の除去と洗浄。この充填材の除去に用いる器材は様々ですが、マイクロスコープで見ながら取り除きますのでそれほどストレスではありません。取り除いては洗浄し、洗浄しては残っていないかを確認するというのを、中が綺麗になるまで繰り返します。
細い根管内のガッタパーチャを超音波で粉砕して、極細の槍状の器具で引っ掛けて取り出します。そして、特殊な形状の超音波洗浄の器具にて洗浄です。その後、念のために特殊な形状の形状記憶合金のワイヤーで中を洗浄します。
さて、中が綺麗になってきたら、いよいよ細菌が潜んでいる手付かずのゾーンの攻略にかかります。ここは非常に大事なので指の感覚とレントゲンによる経過確認が重要です。ここまでで50分ほど経過しているでしょうか。なかなかスムーズに進んでいると思います。
その後、細い手付かずのトンネルを徐々に広げていきますが、この段階も形状記憶の清掃器具をまずは指で操作し、機械制御で操作していきますが、削りカスの目詰まりや感染物質の除去のため何度も洗い流す作業が必要になります。だいたい60分経過ですね。
中の清掃をこれ以上やることがないところまで出来たので、ここから密閉作業に移ります。密閉材の適合状態を確認するためレントゲンを撮影します。歯科治療はほんのちょっとしたことが問題を起こしたりするので、ずっと気が抜けない状態で治療を進めます。
密閉材が固まるように細工をして、仮の蓋をつけます。仮といっても確実に封鎖できる素材は限られているので当院では3分待って固まる素材を用いています。ちょっとだけ膨張するので密閉度合いは高くなります。ここまでで90分。
次回の予約までの注意事項をいくつかお伝えして治療はおしまいです。ベストを尽くしたので、あとは細胞が自然に治っていくことを待ちましょう。
今回は、精密根管治療について書いてみました。浦安市で根管治療でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。